オリーブ Olive

olive bonsai 育て方
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オリーブ盆栽の特徴

オリーブは日本では盆栽としてはあまり見ない樹種ですが、その独特な魅力と比較的丈夫な性質から、世界中の盆栽愛好家に人気があります。オリーブ盆栽の特徴は以下の通りです。

葉の特徴

  • オリーブの葉は細長く、革のように厚みがあります。銀灰色や濃い緑色の光沢のある葉の裏には、銀白色の産毛が見られることがあります。
  • 葉は比較的小さく、枝葉が密集しやすいので、剪定によりコンパクトに育てることができます。

幹と樹形

  • オリーブの木は、幹が徐々に太くなり、非常に魅力的な古樹感を持つようになります。幹にはしわやひびが入り、長年育てるとまるで数百年経ったかのような力強い姿を見せます。
  • 幹のねじれや自然な曲線を生かしたスタイルが人気です。

成長と剪定

  • オリーブは比較的成長が早い木です。そのため、定期的な剪定を行うことで美しい形を保ちやすいです。新芽がよく伸びるので、春や夏の成長期に適切な剪定を行うと、バランスの良い枝振りができます。
  • 刈り込みによって新しい枝が分かれるので、盆栽としては枝をしっかりと構築しやすい樹種です。

花と実

  • オリーブの盆栽は、環境が整えば花を咲かせることができます。小さな白い花が咲き、その後小さな実をつけますが、盆栽としてのオリーブでは実の鑑賞が主な目的ではないことが多いです。
  • ただし、実がつくと樹の美観をさらに引き立てます。

耐久性と環境

  • オリーブは乾燥に強く、耐久性があるため、初心者にも育てやすい樹種です。特に温暖な地域では育てやすく、日光を好みます。
  • 一方で、寒さに弱い面があるため、冬には室内や温室で保護する必要があります。

土と水やり

  • オリーブは排水の良い土を好みます。水はけが悪いと根腐れを起こしやすいため、適切な水やりが重要です。乾燥にはある程度強いですが、成長期には土が乾きすぎないよう注意が必要です。

スタイリングの自由度

  • オリーブの枝は比較的柔軟で、針金を使ってさまざまなスタイルに整えることができます。伝統的な直幹(ちょっかん)や模様木(もようぎ)スタイルに加え、幹のひねりを生かした個性的な樹形も作りやすいです。

オリーブの盆栽はその力強い樹形と独特の葉の美しさが魅力的で、適切に管理すれば長い年月をかけてさらに深みのある姿に成長します。

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盆栽に向いているオリーブの品種は?

盆栽に向いているオリーブの品種は、樹形や葉のサイズ、成長速度などが管理しやすいものが選ばれます。以下は、特に盆栽に適しているオリーブの品種です。

1. ネバディロ・ブランコ(Arbequina)

  • 特徴: 比較的小型のオリーブの品種で、葉も小さめなので盆栽に適しています。幹が徐々に太くなり、盆栽らしい姿に仕上がりやすいです。
  • 成長: 成長はややゆっくりですが、樹形がコンパクトにまとまりやすいため、初心者にも扱いやすいです。
  • 用途: 主に油用の品種ですが、盆栽としても美しい姿を楽しむことができます。

2. マルテーニャ(Olea europaea ‘Martina’)

  • 特徴: 小さな葉が特徴で、盆栽に非常に向いています。樹勢も強く、丈夫で剪定にもよく耐えるため、形を整えやすいです。
  • 成長: 葉が小さいので、細かい枝葉の美しさを表現できる盆栽向けの品種です。

3. ピクアル(Picual)

  • 特徴: ピクアルは、葉の形がやや細長く、鮮やかな緑色が特徴です。幹がしっかりと太くなり、古木感が出やすいため、古風な盆栽の雰囲気を楽しめます。
  • 成長: 成長速度は適度で、剪定によって枝をしっかりと構築できるため、伝統的な盆栽スタイルにも向いています。

4. マンザニロ(Manzanillo)

  • 特徴: 比較的葉が小さめで、剪定によって細かい枝振りを作りやすい品種です。果実も比較的大きく、花や実も楽しみたい人には最適です。
  • 成長: 成長が早く、手入れをすることで美しい枝振りと幹のバランスを作ることができます。

5. カラマタ(Kalamata)

  • 特徴: 葉が中型で、濃い緑色の光沢のある葉が特徴です。幹が丈夫で、年月を経るごとに古木のような美しい姿になります。
  • 成長: 成長は比較的早く、剪定やトレーニングによって様々なスタイルに仕立てることが可能です。

6. ミッション(Mission)

  • 特徴: ミッションは、アメリカ発祥の品種で、葉が小さく、枝がよく分かれるため、盆栽として育てやすい品種です。幹の形や枝振りが魅力的で、時間をかけて深みのある姿に成長します。
  • 成長: 成長は安定しており、剪定によって形を整えやすく、初心者から上級者まで幅広く楽しめます。

7. ポリベロ(Picholine)

  • 特徴: 細長い葉が特徴で、ややシャープな印象の樹形を作りやすいです。幹は太く、しっかりとした枝が育つため、バランスの取れた盆栽が作りやすいです。
  • 成長: 成長速度は中程度で、定期的な剪定で美しい形を維持することができます。
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オリーブ盆栽の育て方

オリーブ盆栽は、丈夫で比較的育てやすい盆栽の一種ですが、健康的に成長させ、美しい形に仕立てるためにはいくつかのポイントを押さえる必要があります。以下に、オリーブ盆栽の基本的な育て方を紹介します。

日当たり

  • 日光を好む: オリーブは光を好む植物なので、日当たりの良い場所に置くのが重要です。1日に少なくとも5~6時間以上は日光が当たる場所に置いてください。屋外で育てる場合、日当たりが良い場所に設置し、室内で育てる場合も窓際に置くのが理想です。
  • 冬場の注意: 冬は寒さに弱いので、特に霜や寒風に当たらないように注意し、室内や温室で管理します。最低温度が5℃以上の場所が理想です。

水やり

  • 乾燥に強いが、水やりは適切に: オリーブは乾燥に強い植物ですが、成長期(春から夏)は水やりを適度に行う必要があります。土が完全に乾く前に水をあげ、特に土の表面が乾いてきたらしっかりと水を与えます。
  • 過剰な水やりは避ける: 盆栽の根は排水が悪いと根腐れしやすいので、鉢の底から水が流れ出るくらい十分に水を与えつつ、過度に湿りすぎないよう注意が必要です。冬場は水やりを控えめにします。

土と植え替え

  • 排水の良い土を使用: オリーブ盆栽には、水はけの良い盆栽用の土を使用します。赤玉土や鹿沼土に、少量の腐葉土を混ぜると良いでしょう。砂質の土壌でも育つため、排水性を意識した土作りが重要です。
  • 植え替えのタイミング: 2〜3年に1度、春または秋に植え替えを行います。根詰まりを防ぐため、古い土を取り除き、根を適度に剪定してから新しい土に植え替えます。

肥料

  • 成長期に肥料を与える: 春から夏にかけての成長期に、月に1~2回の割合で緩効性の有機肥料や液体肥料を与えます。特に春は活発に成長するので、この時期の肥料は重要です。
  • 冬場は肥料を控える: 冬はオリーブが休眠期に入るため、肥料を与える必要はありません。

剪定とスタイリング

  • 剪定のタイミング: 剪定は成長期に行います。特に春に新芽が伸びた時に不要な枝や形を乱す枝をカットします。剪定によって枝数を増やし、樹形を整えることができます。
  • 基本的なスタイリング: 幹の曲げや針金掛けはオリーブ盆栽でも行えます。オリーブの枝は比較的柔軟なので、針金を使って枝を曲げたり形を整えることが可能です。ただし、あまり強く曲げると枝が折れることがあるので、慎重に行います。

害虫と病気

  • 害虫: オリーブはアブラムシやハダニなどの害虫が発生することがあります。これらの害虫は葉の裏や新芽に付きやすいので、定期的に葉の状態を確認し、見つけ次第駆除します。必要に応じて殺虫剤を使用します。
  • 病気: 根腐れを防ぐため、過湿を避けることが重要です。また、風通しの良い場所に置いて、カビや菌類の発生を防ぎましょう。

冬の管理

  • オリーブは寒さに弱いため、特に冬の間は温度管理が必要です。5℃以下にならない場所で管理し、室内で過ごさせる場合でもできるだけ日当たりの良い場所に置きます。水やりは控えめにして、休眠期を乗り切らせます。

まとめ

オリーブ盆栽は、日当たりと水はけの良い環境で育てることが大切です。成長期には定期的な水やりや剪定を行い、冬場には温度管理に気を付けることで、健康的な盆栽を楽しむことができます。また、剪定や針金掛けで自由にスタイリングができるため、長い時間をかけて自分好みのオリーブ盆栽に育て上げる楽しみもあります。

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